松本里美銅版画展『柳ホテル ミステリーツアー』オンライン展覧会

松本里美銅版画展
『柳ホテル ミステリーツアー』オンライン展覧会
2021年2月6日(土) 11:00 − 2月28日(日) 20:00




【ご挨拶】
ようこそ『松本里美銅版画展　柳ホテル ミステリーツアー』へ。

本ページは、ジェオグラフィカで開催中の松本里美銅版画展『柳ホテル ミステリーツアー』(会期2021年1/30〜2/28)のオンライン展覧会ページです。

新型コロナウィルスの影響やその他のご事情により会場へお越し頂けない方へ、
展覧会の雰囲気を少しでも感じて頂ければと
出品作品の一部をオンライン展覧会としてご紹介する運びとなりました。

本展に向けた新作もございます。
松本里美の作品世界とアンティーク家具のコラボレーションを
お楽しみ頂けましたら幸いです。

《作品の購入をご希望の方へ》
・それぞれの作品の画像をクリック／タップすると詳細ページへ移行いたします。
・作品はご使用のPC／スマートフォン／タブレット等の環境により色味等の見え方が異なる場合がございます。
・作品のご購入は作品画像をクリック／タップするとオンラインショップへ移行致しますので、そちらからご注文頂くか、または下記問い合わせ先に作品タイトル／お名前／ご住所／ご連絡先をお知らせください。
(GEOGRAPHICA メール／shop@geographica.jp 電話／03-5773-1145)
・ご購入作品は会期終了後、準備が出来次第順次発送いたします。
・お客様のご都合による返品や交換はお受けできません。予めご了承ください。
・その他ご不明な点がございましたらお気兼ね無くお問い合わせくださいませ。
お問い合わせフォームはこちら→★

刻々と様相を変える怪しの青皿

お茶を飲むたび迷い込めば、
時の穴をくぐるガイドがご案内。


帰り道は教えない

「柳ホテル　ミステリーツアー」

時空を超えて絵の中に入っていく、というストーリーが好きだ。
随分前に、「お茶」を飲むと、今もライフワークとして制作している「柳ホテル」の物語に迷い込む、

という曲を作っているのだけれど、実際絵にした事はなかった。

焼物の技術について何年か前から漸く本気で学びだし、

ストーリーの幅が急に広がったような気がする。

青い染付けの皿に浮かび上がる「柳ホテル」。

「まじない」のかかった木で燻されたお茶を飲めば、

ポットからなかなかのイケメンガイドが現れて、

今日もわたしを青い皿の中に連れて行ってくれるのだ。

雁皮刷り／1版多色／エッチング アクアチント
エディション 1／50

額装サイズ W320 H365
価格 40,700円(税込)


✴︎

「若き日のレディ・ウィロー」

その屋敷は嘗てWillow Houseと呼ばれていた。
美しく聡明な娘の未来は一点の曇りもなく輝くのみ。
伝統を重んじ、家族に敬意を払ってきた。

しかし、キャサリン・マンスフィールドやヴァージニア・ウルフの小説のように、
追従と反骨のアイロニーが大人になりかけの娘に覆いかぶさる時はもうすぐやってくるのだ。

平和なひとときに彼女が着るドレスの色は、
マダーレーキにパールホワイトを混ぜよう。
明るき茜が清く光るように。

雁皮刷り／エッチング／アクアチント
エディション 6／50

額装サイズ W459 H574
価格 61,600円(税込)


✴︎

「百年ストーリー」

時は流れ、
レディ・ウィローとリュートの演奏家が取り返しのつかない事件を起こした後、
屋敷はその幕を静かに閉じた。

あれから百年『柳ホテル』となってもなおその頃の面影を残す品々が其処此処にある。
客室階の長い廊下にはひっそりと2人の肖像画が、事件の発端となった椅子と共にある。
今なお椅子に隠されていた首飾りは行方不明。
スプリングの壊れた椅子なんぞ気にする者はもういない。

おや、今夜はリュート弾きがお泊りで。

雁皮刷り／エッチング／アクアチント
エディション 12／50

額装サイズ W345 H420
価格 38,500円(税込)


✴︎

「インドの華で会いましょう」

ティールームの名前は「インドの華」。

すべてハンガリーの磁器メーカー「ヘレンド」の代表作「インドの華」を使っています。
爽やかなグリーンが部屋全体を覆います。

柿右衛門風に折れ曲がった枝の間から、

癖のあるウヴァの香りが一瞬ツンと鼻腔の奥を通り過ぎる時、

「またお会いしましたね」とあの人は姿を現すのです。

雁皮刷り／エッチング／アクアチント
エディション 1／50

額装サイズ W320 H365
SOLD
(展示写真のエディションNo.及びフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)


✴︎

「真珠流星群」

夜空をふと見上げた時に、

空全体が海になっている錯覚に捉われる事が良くある。

空が大海原のように波打っている。

しかも大抵は大きな魚がばっしゃーんと尾びれを水面に叩きつけている様子で、

その水飛沫がパラパラと落ちてくるので、

思わず手をかざして避ける、というシチュエーションだ。
それは自分にとっては現実だけれど説明は難しいから絵にする事になる。
この日は飛沫(しぶき)が真珠のように見えた。
幸せな花嫁に贈りたい。

エッチング／アクアチント
エディション 1／50

額装サイズ W317 H362
価格 35,200円(税込)


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「マドレーヌの記憶」

プルーストの『失われた時を求めて』の冒頭の有名なシーンが『マドレーヌと紅茶』。
主人公はおかあさんが気分を和らげるために持ってきてくれた紅茶に

マドレーヌを入れて（入れてしまう！)スプーンで一匙すくって口に運ぶ。

すると鮮やかに遠い昔の麗しい日々の事が思い出されるのでした。

『無意識的記憶』と言います。

五感の中で「匂い」が一番その要素は強いですね。

オヤツと紅茶の組み合わせの美しさが、よりこの本を魅力的にしている。

フランスでこの時代紅茶を飲む事自体が優雅な貴族にしかあり得ない事なので、

この冒頭の文章には本全体を包む貴族の倦怠感が詰まっていて、

この数行でもう読んだ気になっても良いのではないか？と思ってしまう。

2版多色刷り／エッチング／アクアチント

エディション 4／50

額装サイズ W324 H344
SOLD
(展示写真のエディションNo.及びフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)


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「アップルパイ・コンテスト」

今日は年に一度のアップルパイ・コンテスト。

キッチンメイドたちの日頃の腕前を試す日だ。

ブラムリーやグラニー・スミスの酸っぱい青リンゴ、

サクサクしたショートクラストペストリー。

王冠を掲げているかのように、

今強者達のパイは冬の薄光りの中、甘美に輝いているのだった

2版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 3／50

額装サイズ W235 H290
SOLD
(展示写真のエディションNo.およびフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入可能です。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)

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「神経質なブランカ」

猫の子猫「猫っ可愛がり」ぶりと言ったら半端ない！

どんだけ舐めるの？

寝ながらだって尻尾であやせるのだ。

だけどきっと猫だってブルーな時はあるだろう。

ブランカはブルーなのだ。

もう今日は絶対遊んであげない、絶対。

でも尻尾が動いちゃうの

1版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 2／50

額装サイズ W345 H405
価格 35,200円(税込)


✴︎

「Give me peace!」

猫は何匹いるでしょう？

書斎は静かなはずなのに、こいつら置物なのに、なんだかうるさい！

ゆっくりリハビリさせてよ！

1版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 6／50

額装サイズ W330 H390

SOLD
((展示写真のエディションNo.およびフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)


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「Waiting for the night train」

アブサンを知ってますか。

度数の高いニガヨモギから作られる緑色のリキュールです。

ロートレックやランボーも飲んだくれました。

飲み過ぎると幻覚も見るし、緑色の悪魔が現れると言われていた安酒です。

中央駅構内のキャフェ。

彼女のようなお嬢さんが飲むようなものではないので、

隣の男も訝しげに見ている。

これから彼女は夜汽車に乗って遠くへ行くのだ。

「これを一杯飲んだらわたしは大人になるのよ」。そう決めたのだから、

1版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 4／50

額装サイズ W297 H392
価格 38,500円(税込)


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「風邪をひいた日はみんな優しい」

滅多に寝込まないため、たまに風邪をひいてぐったりしていると、家族が異様に優しい。

犬もそばにピッタリくっついて離れない。

ほら人形も、暖炉も、置物も！

1版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 8／50

額装サイズ W308 H400
SOLD

(展示写真のエディションNo.及びフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)


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「完璧な髭」

英国人は、用途ごとに細かく道具を作る。

例えば干し葡萄専用「グレープシザー」、

茶葉を掬ったりポットの注ぎ口の茶葉をホジホジする「モートスプーン」、

髭のお手入れ用家具「シェービング・スタンド」。

鏡は可動式、両サイドに燭台がついている。できることなら凸面鏡であって欲しい。

紳士は毎朝髭を整えます。

エルキュール・ポアロのように丁寧に丁寧に。

エッチング／アクアチント
エディション 1／50

額装サイズ W140 H195
SOLD
(展示写真のエディションNo.及びフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)
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「前を向いて行こう」

ご存知スコッチウィスキーの名品『ジョニー・ウォーカー』。

この名前になったのは1909年のことで、

ラベルの男性は創業者のジョンで通称「ストライディングマン」です。

これが、2004年ころから向きが変わりまして、

現在はわたしのこの絵の向きです。

今までの向きは過去に向かっていることになるので、

未来へ向かう向きに変えたそうです。

案外この向きにこだわる方はいるのです。

わたしもこの向きで。
急ぎ足ではなくても、とりあえず前を向いて行こう！

1版多色刷り／エッチング／アクアチント
エディション 1／50

サイズ W160 H220
SOLD
(展示写真のエディションNo.及びフレームの作品はSOLDとなりました。
エディションNo.と額が変わりますがご購入頂けます。詳しくは詳細ページをご確認下さいませ。)

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【松本里美　Satomi Matsumoto】

銅版画家／音楽家／ティーアドバイザー

・法政大学文学部哲学科卒/セツモードセミナー卒

・ミュージシャン、立体作家を経て1998年より銅版画家となる

・ティーアドバイザーとして2017年より3年間英国式喫茶「葡萄屋ギャラリー喫茶室」を担当し、お茶と英国菓子を提供

・2010ギャラリーハウスMAYA「装画を描くコンペティション」審査員平川彰賞

・2014三越美術逸品会招待作家

・2018第62回CWAJ現代版画展入選

最新銅版画個展とグループ展

2016/10 銀座煉瓦画廊個展『柳の物語』

2018/1 目白ポポタム個展『本と版画』

2018/10 伊勢丹個展『肖・像・画』

2018/12 ギャラリーハウスMAYA個展『柳ホテル/恋愛編』

2019/2 ジェオグラフィカ 個展『Teatime Story』

2019/4 銀座伊東屋個展『僕の甘酸っぱい日々』

2019/5 島根、草花舎個展

2020/1 葡萄屋ギャラリー個展『Happiness at the corner』

2020/11 新宿伊勢丹個展『曖昧な距離』

ほか多数

「スウェーデン民話名作集1~4」(春風社)挿画

「英国フード記AtoZ」(三修社)装画ほか英国本シリーズ挿画

画集&CD「Bronze & Willow」(ジパングレーベル)

ロックバンド.サボテン「FLOOR et SATiE」(em-records)

フォーエバーマーク×カシケイのダイヤモンドとのコラボレーション

ラ・フォル・ジュルネのグラフィック担当/学研図鑑『宇宙』

パントマイムグループCAVAのヴィジュアル担当

「太陽と月の大地」(福音館書店/課題図書)装画/挿画 等々

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